神経内科
科の特徴

神経内科では脳、脊髄、末梢神経、筋肉の障害によって起こる様々な病気を診療しています。具体的には頭痛やめまい、しびれ(力が抜けたり、感覚がおかしくなったり)、ふるえ、歩行障害などで受診される方が多い科です。特に当院ではリハビリテーション病院という性格上、リハビリテーション治療を必要とする疾患を中心に対応しており、対象となる疾患群は大きく3つに分けられます。

第1の疾患群は脳梗塞、脳出血を主とする脳血管障害(脳卒中)です。特に発症して1〜2ヶ月の急性期治療後の、いわゆる回復期過程の患者様を積極的に受け入れて入院加療を行っています。入院中は治療として機能回復目的のリハビリテーションが中心になるのは云うまでもありませんが、医療的には頭部MRIや脳血流測定・頚動脈超音波検査などの画像診断を取り入れて病態診断や高血圧、糖尿病、高脂血症といった脳血管障害リスクファクターの早期発見および治療による再発予防に重点を置いて診療に取り組んでいます。一口に脳梗塞・脳出血と言っても様々な病態があり患者様1人一人で症状も対処方法も異なります。その方の最良の治療や対処方法について、御本人や御家族とも相談しながら選択し実行して行きます。

 第2の疾患群としてパーキンソン病、脊髄小脳変性症、進行性核上性麻痺などの神経変性疾患といわれる神経難病を対象としているのが神経内科の大きな特徴です。神経変性疾患は、以前は“不治の病”といわれ、徐々に状態が進行悪化し寝たきりになるものと考えられていた時代もありましたが、最近ではパーキンソン病をはじめとして各疾患に薬物治療が可能となり、リハビリテーションと組み合わせることにより、ある程度であれば病気の進行をとどめたり、症状を改善したりすることができる事も多いのです。

 第3の疾患群には多発性硬化症・多発性筋炎・膠原病に伴う神経・筋疾患・重症筋無力症などの免疫性疾患があり、薬物治療とともにリハビリテーションが機能回復、維持に重要な治療手段であり、神経内科で対応しています。さらにギランバレー症候群などの末梢神経疾患や様々なタイプの筋ジストロフィー症などの筋疾患にも薬物療法と伴にやはりリハビリテーション加療が重要な因子を占めており、神経内科で対応しています。

神経内科領域の病気には根本的な治療方法がない病気も多いのですが、患者様の症状や予後に良い方法をそれぞれの方に合ったオーダーメード治療やリハビリを考え、また患者様や家族の心理面を含む様々な援助も含めて少しでもQOL(生活の質、生きがい)を向上させるように前向きな診療を行いたいと思っています。



はら  はじめ
原  一 准教授
専門医・認定医
@日本神経学会認定医
A日本内科学会認定医
得意分野
脳血管障害後遺症の方の慢性期治療、病態の評価と再発予防のための治療・リスクファクターの管理。
後遺症の治療として、痛み・痺れ・不随意運動・うつ・痴呆・せん妄などの治療。
“寝たきり”にならないための方法を一緒に考えていきましょう!

神経変性疾患・炎症性疾患

 パーキンソン病、脊髄小脳変性症、進行性核上性麻痺、多発性硬化症、脳炎後遺症。様々な研究会などの参加やインターネットを通じた情報をまとめて患者様に本当に必要・有用な情報を紹介し診療に役立てます。

筋・末梢神経疾患
 多発性筋炎、筋ジストロフィー症、筋緊張性ジストロフィー症、ギランバレー症候群、慢性炎症性脱髄性神経根炎など
 個人的にはかねてから筋ジストロフィーの遺伝子治療に興味を持ち基礎的研究を続けています。根本的な治療方法が一日でも早く確立されるように僅かでも貢献できればと願っています。



いまがわ あつこ
今川 篤子 助教
専門医・認定医
@日本神経学会専門医
A日本内科学会認定医
B身体障害認定(肢体不自由)
得意分野
 神経内科での検査では、当院での頚動脈超音波検査(頚動脈エコー)を生理検査技師とともに担当しています。
 この検査は、頚動脈の壁の厚みやプラークの大きさ、血流の速度の異常を発見するもので、動脈硬化の程度や血管の狭窄度を知ることができます。
 脳梗塞や心筋梗塞の原因となる動脈硬化がどのくらい進んでいるか、特に高血圧や高脂血症、糖尿病等の患者さんではリスクが高いため、定期的にエコーでチェックしておくことをお勧めしていますし、治療にも役立てています。